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SWEET POISON「奴隷メイドオークション」番外編
第8章  真実の想い


「んんっ……」
 虚ろな目で、彼を見る。
 深い場所で止まったまま、和哉も私を見つめていた。
「梨香……。あっ……」
 全身の力は抜けているのに、中だけはヒクヒクと彼を締め付けてしまう。
「んっ、梨香っ、くっ……」
 何度か抜き挿しした後、和哉の精液が注がれるのを感じた。
 今まで屋敷で何度もそうされてきたのに、嬉しいと感じたのは初めて。
 ゆっくりと性器を抜く刺激にも、軽く反応してしまった。
「はぁっ……」
 彼はサイドテーブルにあったティシュの箱を取り、自分の性器を拭く。
 私の部分も丁寧に拭くと、添い寝して抱きしめてくる。
 引き寄せられ、彼の胸に顔を埋めた。
 まだ2人とも、熱を持ったままの体。それが、お互いへ向けられた情熱のように感じられる。
 私は、汚れてなどいなかった。
 そう思い込みたいせいもあるが、心だけは真っ直ぐに和哉へと向けられている。
 離れたくない。
 放さないで欲しい。
 そう思いながら、目を閉じた。


 ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆


「えっ? どうして? 会社は?」
 翌朝階下へ行くと、和哉は普段着でソファーに座っている。
 壁の時計を見ると、もう9時。
 リビングは、コーヒーのいい香り。彼の前に、カップが置かれていた。
「あっ、おはよう……。有休、取ったんだ。どうせ、有休を消化しないと、会社に、怒られるから……」
 何となく和哉の顔が紅いせいで、私も顔が熱くなる。
「コーヒー飲む? 淹れ立て、だから……」
「うん……」
 昨夜は、セックスの後暫く抱き合っていたが、順番にシャワーを浴びてから、シーツを替えたベッドで一緒に眠った。
 今日からは、新しい私。
 私は、和哉に会うために生まれてきた。
 それまでの道のりなど、どうだって構わない。
 向かいに座ると、彼がコーヒーを出してくれる。
「ありがとう。えっと……。あっ、今日は、良い、お天気だね」
「そ、そうだね……」
 歳がいなくお互いに照れて、会話が上手く進まない。
 暫く目も合わせられなかったが、和哉が急に笑顔になった。
「あっ、そうだ。せっかくの有休だから、買い物に、行こうか?」
「買い物?」
 食料品の買い出しだろうか。そう訊くと、彼が首を振る。


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