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セックスと愛とフレグランス
第8章 とまどい
そうかな、とジャージの肩口を摘まんで臭いを嗅いでみた。
確かに自分でも汗臭さが実感できるほどだ。
ということは自分以外の人が嗅いだなら、もっと体臭を感じるのかもしれない。
「メシ一緒に食うか?」愛先輩が立つキッチンに近寄った孝介が智広に訊いた。
「いいや、自分はあとでいいから。兄貴たち先に食べてよ」
考える間もなく口が勝手に動いていた。
孝介は空腹の弟を気遣ってくれているのだろうが、よくよく考えてみると、この三人で食べる食事ほど気まずいものはない。
確かに自分でも汗臭さが実感できるほどだ。
ということは自分以外の人が嗅いだなら、もっと体臭を感じるのかもしれない。
「メシ一緒に食うか?」愛先輩が立つキッチンに近寄った孝介が智広に訊いた。
「いいや、自分はあとでいいから。兄貴たち先に食べてよ」
考える間もなく口が勝手に動いていた。
孝介は空腹の弟を気遣ってくれているのだろうが、よくよく考えてみると、この三人で食べる食事ほど気まずいものはない。