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セックスと愛とフレグランス
第8章 とまどい
数分後、会話が突然途切れると曲らしき音が聞こえてきた。
智広は当てていた左耳を壁から外し右耳に切り替えた。
汗ばんだ左耳がエアコンの送風で渇いていく。
右耳から聞こえてくるその音楽は、孝介が所属するバンドの楽曲ではなく、どうやらクラシック音楽のようでもある。
一体何を聞いているのだろう、と考えていると、突然、銃声のような音が聞こえてきた。
智広はふーっと安堵のため息を漏らす。
どうやら二人は、映画を観るために兄の部屋に籠ったようだ。
音を立てないようにローソファから立ち上がろうとした智広だったが、その瞬間、「ちょっとぉ」という愛先輩の甘えた声が耳に飛び込んできた。
智広は当てていた左耳を壁から外し右耳に切り替えた。
汗ばんだ左耳がエアコンの送風で渇いていく。
右耳から聞こえてくるその音楽は、孝介が所属するバンドの楽曲ではなく、どうやらクラシック音楽のようでもある。
一体何を聞いているのだろう、と考えていると、突然、銃声のような音が聞こえてきた。
智広はふーっと安堵のため息を漏らす。
どうやら二人は、映画を観るために兄の部屋に籠ったようだ。
音を立てないようにローソファから立ち上がろうとした智広だったが、その瞬間、「ちょっとぉ」という愛先輩の甘えた声が耳に飛び込んできた。