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セックスと愛とフレグランス
第10章 フレグランス
慌てて愛先輩の入室を阻止しようと彼女の背中に声をかけたのだが、愛先輩は智広の言葉が聞こえていないかのようにずんずんと部屋の中へと進んでいく。
全然そんなことないよ、といった愛先輩は部屋の中心で立ち尽くし室内に視線を巡らせた。
「全然散らかってないじゃない。智広くんって結構綺麗好きなんだね。じつは埃とか雑誌とかが散乱してるのかと思ったから、ちょっと意外だな」
戸惑うばかりの智広は、自分の部屋に不釣り合いな女性の表情をただ眺めるしか手立てがなかった。
早く出て行ってくれませんかともいえず、ずっといてください、というのも違うような気がするのだ。
本音と建て前の感情が交錯し、行動を起こせずにいた。
全然そんなことないよ、といった愛先輩は部屋の中心で立ち尽くし室内に視線を巡らせた。
「全然散らかってないじゃない。智広くんって結構綺麗好きなんだね。じつは埃とか雑誌とかが散乱してるのかと思ったから、ちょっと意外だな」
戸惑うばかりの智広は、自分の部屋に不釣り合いな女性の表情をただ眺めるしか手立てがなかった。
早く出て行ってくれませんかともいえず、ずっといてください、というのも違うような気がするのだ。
本音と建て前の感情が交錯し、行動を起こせずにいた。