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セックスと愛とフレグランス
第10章 フレグランス
小箱を身体で隠しながら愛先輩の左隣に腰を下ろし、香水を足元にそっと置く。

ベッドの下に隠そうと考えたのだが、ちょうど智広が座った場所が悪いのか何かにつっかえてしまい隠すことができなかった。

仕方がないので香水はその場に置き、彼女の視界に入らないよう足で目隠しをする。

緊張のためか、ベッドに浅く腰を下ろした智広の両手は膝の上に置かれた状態だった。

全身が鉄のように動かなかった。

視線を愛先輩とは逆の方向に向けて硬直していると、突然右の掌に熱を感じた。

その瞬間全身に電気が走る。
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