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第10章 フレグランス

上半身を持ち上げた愛先輩は智広の顔をじっと見つめた。

意味深な笑顔を向けると、智広のティーシャツの裾に手を掛ける。

彼女の手によってたくし上げられたティーシャツからは乳首が現れた。

なにをするんですか？　と問いかける間もなく、彼女は智広の右乳首を指で弄ぶ。乳首の先端が急激に硬くなるのが自分でもわかった。

「んん……」と、またしても吐息が漏れそうになったがぐっと我慢した。感じていると悟られたくなかったからだ。

指で触れられるだけで感じてしまうのは情けないことのような気がしたからである。

ただ、あまりにも気持ち良すぎて、脳みそが溶けてしまいそうだった。

ずっと憧れていた女性から乳首を愛撫されているのだ。

こんな幸せなことはない。