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郁美の真実 parallel story
第10章 〜背徳への萌芽〜
夏休みも終わりに近づいたある日、郁美は、早紀の誘いで映画を見に行った。

郁美にはまだ難しいフランスの映画だった。

内容はよくわからなかったが、なにかお洒落なんだと思った。

映画が終わると、早紀がドーナツショップへ連れて行ってくれた。

早紀がラテをすすめてくれた。

ちょっと苦かったが、ますます早紀が大人びて見えた。

郁美は、早紀を頼りにすることを決断した。

「お姉ちゃん....おねがいがあるの....」

「ん?どうしたの郁美?」

「あのね....」

「うん、どうしたの?」

「....たすけてほしいの....」

「....?」
「学校でいじめられてる?」

「あ、ちがうの、そういうのじゃないの....」

「叔父さんにね....怒られて....エッチな....こと....されてるの...」

郁美は最大限の勇気を振り絞って早紀に告白した。

しかし、早紀の反応は意外なものだった。
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