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最後の恋に花束を
第8章 大学最後の冬

『 … って事なんだよね 』

サキは一通り、彼との出来事を私に話した。

彼と友達になり何度か遊んでいたある日、合コンをする事になり、その際に呼んだ自分の友達が彼と付き合う事になってしまったと。
けれど諦めきれなかったサキは、それ以降も彼と二人で何度か会い身体の関係を持ってしまったということだった。

そして、第三者として彼に話をして私たちの関係を終わらせてくれないか、という事だった。


「 うぅん… なんで私なの? 」

『 んー… 可奈ちゃんが一番相談乗ってくれてたから… 』


目を泳がしながら彼女は小さく呟く。
私と彼は、お客さんと店員という立場でしか会話したことが無かったので、少し気が引ける。

けれど、可愛い後輩のため…
そう思い、私は彼と会うことを決心した。


「 わかった。サキと私と彼の三人で会うんだよね? 」

『 もちろん! …本当ごめんね 』

「 いいよいいよ、もうサキに手を出さないでって言ってあげる 」

『 ありがとうー! 』


申し訳なさそうな表情をしつつ、彼女は私に抱き付いてきた。私は笑いながら彼女の背中を撫でていた。まるで姉のように。


そしてこの時の選択が、私を地獄に落とす…ー

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