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最後の恋に花束を
第7章 大学二年の夏

「 あっ… ごめん 」

事に気づいた私は、伸ばしていた手を引いた。
頬を赤く染めたままの彼は、驚きつつも頬が緩み口角が上がっている。


『 なに、今日はやけに強気じゃん 』


少しだけ色っぽい表情をした彼が私を見上げる。片手に持っていたスマホが手から滑り落ち、床に転がった。その表情とスマホが落ちる音に、私の心臓が ドキリ と跳ねる。


「 いっ… いつでも私は強気だよ 」


そう言って床に落ちたスマホを取る為に、立ち上がろうとした瞬間。


『 へぇ… いつでも強気… ね? 』


その言葉と共に、グイッと腰を両手で掴まれ引き寄せられる。私の浮いた腰は、ストンと彼の身体の上に落ちた。

私の心臓が、少しずつ早く脈打つ。


「 っ、ちょっと… 」


慌てて身体を離そうとするも、彼の両腕の力には勝てず立ち上がることができない。すると彼は上半身を起こし、抱きしめる様に私の腰へ腕を回す。


『 強気のカナも、可愛いなぁ 』


ポツリと呟くと、腰に回していた腕でギュッと身体を密着させた。急に私の名前を呼ぶ彼にドキリとする。


「 ちょっと… 離してっ 」

『 なに、嫌? 』

「 ヒロくんが起きてきたらどうす…っ 」


私が小声で喋っている途中、彼は私の腰を再び両腕で掴むと自分の腰へグッと押し付けた。


まるで自身の熱を私の花弁に押し付ける様に…ー


夏の薄い部屋着越しに、充分に伝わる彼の熱


密着した身体のその一部は
他の部位とは明らかに違っていて

硬く腫れ上がり 熱を帯びている…ー


その熱を感じ取った私の身体は、
少しずつ火照り
危険な空間に少しの興奮を覚え、
身体が疼いてゆく…ー


布越しに擦り付けられる蕾

甘い蜜が、ジュワッと溢れていく感覚がした…ー

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