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エメラルドの鎮魂歌
第8章 エメラルドの鎮魂歌 〜終わりの序曲〜
…八雲は、瑞葉のすべてを愛おしむように優しく抱いた。
褥の中では、やや加虐的に瑞葉を犯すことが多い八雲には珍しい性交に、瑞葉はその甘さと優しさに焦れるように快感に溺れた。


「…や…あ…んんっ…も…う…挿れ…て…」
熟した淫孔をいつまでも優しく慣らされ、身悶える。
八雲は初めて瑞葉を抱いた時のように、ひたすら丁寧に身体を押し開き、昂ぶる屹立をゆっくりと挿入した。
「…ああっ…挿って…きちゃ…う…!」
我を忘れて乱れる瑞葉に濃密な口づけを与えながら、ゆっくりと律動を繰り返す。
「瑞葉様…愛しています…」
愛の睦言に、反射的に言葉を返す。
「…ああ…僕も…愛している…お前だけ…」
熱く蕩ける最奥を突きながら、言葉を重ねる。
「…私が…どのような男でも…変わらずに愛してくださいますか…」
快楽に翻弄されながら、必死で頷く。
「…どんな八雲でも…愛して…いる…」
…靄に霞む視界の中、八雲の美しい貌が寂寥感に満ちてこちらを見つめている。

…なぜ…そんな貌をするのだろう…。

「…や…くも…どうして…?…」
尋ねようとしたその先は、男に齎された激しく熱く…それでいてどこまでも甘やかな快楽によって溶かされ、翻弄され…瑞葉はもはや、弱々しい意識すらも手放すしかなかった…。
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