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エメラルドの鎮魂歌
第9章 エメラルドの鎮魂歌 〜秘密〜
車が東京 霞町の青山の屋敷に着いたのは、夜半を過ぎた頃だった。
予め、電話で知らされていた藍が、瑞葉を玄関まで出迎えた。

藍を見た瞬間、瑞葉はその場に糸の切れた操り人形のように崩れ落ちた。
その腕を引き上げ、抱きしめる。
「…瑞葉…!可哀想に…!」
「…藍さ…ん…」
…涙に霞んで、懐かしい藍の貌が揺らめく。
「もう大丈夫だよ、瑞葉。
俺がいる。俺があんたを守る。
だから…安心していいんだ」
力強い言葉、力強い腕…。
藍の温かな体温に包まれ、最後の緊張の糸が解けた。
ふっと遠のく意識の中で、藍の言葉が響いた。

「…瑞葉、あんたは俺が守る…。
もう、あんな奴には渡さない…」
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