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エメラルドの鎮魂歌
第11章 エメラルドの鎮魂歌 〜孤独の魂〜
「…なぜ、君は我が子と知りながら瑞葉くんを抱いたのだ?」
責めるわけではない、静謐な口調で青山が尋ねる。
「私は自分でもエピキュリアンだと自負しているが、血を分けた我が子を抱く趣味はない。
…こう見えても倫理的な男なのだよ。
だから、君の考えていることが分からないのだ。
…君は至極禁欲的な男のはずだ。
瑞葉くんを誰よりも大切にしていたことも見知っていた。
そんなことをすれば、誰よりも瑞葉くんが傷つくと分かっていたはずなのに…」

…八雲の深い瑠璃色の瞳が空を彷徨う。
美しい男だ…。
あり得ないような…神の奇跡の造形美を一身に引き受けたような美貌の…近寄りがたいような男が、心もとない…胸を突かれるような孤独な表情を浮かべた。

「…分かりません…。
…瑞葉様は、あまりに美しすぎた…。
我が子とは俄かには信じ難いほどでした。
そして…とても孤独でいらした。
私は…瑞葉様にすべてを捧げたかったのです。
…そして、すべてを奪いたかった…。
私は…あまりに愛しすぎたのでしょう…あの方を…」
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