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エメラルドの鎮魂歌
第14章 海に睡るエメラルド 〜エメラルドの鎮魂歌 SS 〜
激しくも甘い愛の交わりのあと、瑞葉の身体中に名残惜しげに口づけを残しながら、八雲はゆっくりとまだ充分な硬度を保つ牡を慎重に抜いた…。
「…んっ…あ…ああ…抜いたら…い…や…」
その感覚すらも新たな快楽を呼び、瑞葉は美しい眉を寄せて悶えた。
細かな痙攣を繰り返す紅く熟れた淫孔から、中に放たれた多量の牡液がとろりと滴り落ち始める。
その様は眩暈がするほどに、淫らで美しい…。
八雲は、白い双丘のあわいに手を差し入れ、妖しく息づく淫孔を押し開いて見せた。
「いや…はずかし…」
男に自分の淫らな孔を見つめられるなど…激しい羞恥心に襲われ、身を縮めた。
八雲は小さく微笑い、己れが放った牡液が花蜜の如く流れ落ちる媚肉の入り口に口づけした。
「…瑞葉はどこも綺麗だ…」
「…ああ…八…雲…」
…男の熱い舌先が淫孔の縁に触れ、瑞葉は最後の悦楽に白くか細い身体を仰け反らせて極めた。





丁寧に瑞葉の身体を清め、八雲は愛おしげに添い寝をした。
「…もう、しないの?」
まだ悦楽の余韻を残した濡れた眼差しで、八雲を見上げる。
かつての八雲なら、一度の性交で瑞葉を解放したりはなかった。
幾度も体位を変えて、瑞葉を需め…甘く膿んだような快楽の沼に執拗に沈めるように、愛した。

「…今夜はこれまでにいたしましょう。
まだお身体が本調子ではありませんから…」
そう優しく微笑みかけると瑞葉の髪を搔き上げ、白く美しい額にキスを落とした。
そんな優しい仕草や気遣いは、以前と変わらぬ八雲だ。
嬉しくて子どものように、その細身だが引き締まった逞しい胸元に貌を摺り寄せる。

瑞葉を一度ぎゅっと抱きしめると、八雲は静かに口を開いた。
「…瑞葉様、甲板に出てみませんか?」
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