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第15章 大事なものが離れていく

正直に認めて、部長と垣本さんは顔を見合わせ、ため息を吐いた。

「佐々木さんは真面目に仕事をしていたし、何か理由があるんだろうけど、規則は規則だから」
「はい」
「佐々木さん、お酒を扱う店での勤務は本来懲役解雇すべきなんでしょうが、今回は一身上の都合による退職として扱わせてもらいます」

「どうして…」
「今回の事は僕達しか知らないんですよ。このまま誰かに知られて事が大きくなると佐々木さんも生活しにくくなるでしょう？部長さんは佐々木さんの人柄を知ってるからこそ一身上の都合で収めましょうと提案してくれたんです」

部長からの提案に胸が苦しくなった。
規則を破った私が傷が浅く済んで良いのだろうか…

「佐々木さんに本当は辞めて欲しくないけど、これは規則で決められているから、ごめんね」
「いえ、配慮していただいてありがとうございます…」

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「舞ちゃんどうだった？部長との面談」
「ああ、うん…」

けいちゃんには後で話すとして、退職になるけどこれから借金どうしよう…

(…アレ？メールが来てる…)

「………!?」