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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第20章 新しい関係

「おはようございま…アレ?」

翌朝、リビングには繁正さんの姿は無かった。
いつもはまだ家に居る時間のはずなのに、急ぎの仕事でも入ってたのかな?

「遅くなるって言ってたけど、出社時間も早くしたのかな…忙しいからって無理して欲しくないけど…」

出社すると、ある人物が私を呼び出した。

「社長、おはようございます」
「おはよう舞花ちゃん。社長じゃなくてパパって呼んでくれても良いんだよ?もう家族も同然だから!」
「は、はぁ…ですが、他の社員の前ではその話はしないで下さいね…」

繁正さんのお父さんである社長は…社長らしからぬ軽い性格で、息子の彼女である私に「パパ」と呼ぶようにお願いしてくる。
誰に対しても優しい方で、仕事にも真摯に打ち込むので、社員からの信頼も厚い。

「そうだ、繁正から聞いてると思ってるんだけど、しばらく僕に付いて社長業を覚えて欲しいんだ」
「えっ!?すみません、繁正さんからその様な話は聞いてないんですが…」
「アレ?そうなの?」



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