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約束 ~禁断の恋人~
第3章 倒錯
「あんっ、んっ、はんっ」
「トモ……っ」
海の切なげな表情。
それに誘われるように、僕も熱が込み上げてくる。
「海、海っ、はぁっ、あぁっ、んっ、あっ、海っ! あぁっ……。はぁっ……。はぁっ……」
僕が放出すると、海も奥で吐き出す。
乱れた息のまま、強く抱きしめ合った。
「んんっ……。はぁっ……」
何もいらない。
海しかいらない。
欲しくない。
二人でいれば、本当に幸せだった。
初めて出会った時は、不思議な感覚。
今は、それさえも愛情の始まりだと思える。
父親がきっかけを作ってくれなかったら、今の生活は無かった。
誰も愛さないまま、僕もバンクから買った卵子で子供を持ったかもしれない。
今でも子供は作れないが、意味が違う。
僕と海の子供。それぞれを持てばいい。
そして幸せな家族として暮らしていく。
そんな夢も持ち始めていた。
「海……? 先にシャワー浴びてきて? そのうちに、シーツ敷いておくから……」
「分かった」
起き上がった海がバスルームへ行く。
夕食を作る時間まで、まだ大分ある。
僕も後からシャワーを浴び、全裸のままベッドで抱き合って時間を過ごした。