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約束 ~禁断の恋人~
第7章 想い
それはある意味、チップを勝手に起動させたことの誤魔化しへの見返り。
脅しではないが、それくらいの礼をしても足りない。
「分かった」
海の微笑みに釣られ、僕も笑顔になる。
少しずつ教えて行けばいい。急がなくても。彼は彼なりに、色々なことを吸収している。
海のような“Z”が増えるといい。
亡くなった子供を、時間をかければ再生することも出来る。
大切な人を失った気持ちは、苦しいほどに分かるから。
「じゃあ、食事の後に、する?」
「今日は、セックスは無し」
しょげるような海を見て、僕は久し振りに声を出して笑った。