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わがままな氷上の貴公子
第6章  本音


「悠ちゃん……」
 浴室内へ連れ込まれ、頭からシャワーをかけられた。
「何っ、すん、だよっ」
 優しくしているつもりだろうが、扱いが雑なんだよっ!
 こんなんで、塔子はよく我慢出来るな。
 勿論塔子の裸なんて知らないが、ベッドにいる2人を思い浮かべてしまった。
 不器用に囁いて、オレと同じように何度もヤるのか?
 どっちが本命なんだよ……。
 セフレならセフレだと割り切りたい。
「んんっ……」
 いつの間にかボディーソープを付けた指先で、乳首を撫でられる。
「悠ちゃん。気持ちイイ?」
「馬、鹿っ、やめ、ろっ」
 こんなことは初めて。
 今までヤった相手とだって、一緒に風呂に入ったことはない。
「はぁっ……」
 漏れる息が、浴室内に響く。
 聞いているのは潤だけなのに、妙に恥ずかしかった。
「んっ……」
 膝が震えて、立っていられなくなりそうだ。
 思わず潤の肩に掴まり、そのまま動けなくなる。
「やめっ、ろっ、んっ」
 一方の手に性器を掴まれ、その滑りに体が震えた。
「あぁっ……」
 自分でも、こんな風に洗っているのに。他人の手だと感じるのが不思議だ。
 それも、立ったままで。
 腹に触れているのは、潤の勃起した塊だろう。
 掴まっていられなくなり、マットに膝を着いた。
「悠ちゃん……」
 急に後ろを向かされ、今度はバスタブに掴まる。
 耳元にキスされながら、秘蕾を解された。
 ボディーソープの付いた指が、すぐに挿いってくる。
「あんっ……」
 抜き挿しされる音が浴室内に響いて、余計にいやらしい。
 エコーがかかり、あちこちから聞こえてくるようだ。
「んんっ、はぁっ」
「悠ちゃん?」
 内心は、「何だよっ!」という思い。それも快感にかき消されていく。
「挿れ、ろ、よ……」
 どうせ、「欲しい」って言わせたいんだろ?
 悔しさから、先に言ってやった。
「あぁっ!」
 すぐに潤の塊が挿いってくる。
 悔しいと思うのは、オレももう欲しかったから。そんなこと、素直に口に出来ない。
「あっ、んんっ」
 ボディーソープに助けられ、すぐに奥まで挿いってくる。
 その刺激に、ギュっと目を閉じた。
 潤がどう思っていようと関係ない。
 好きだろうが、セフレだろうが。


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