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光を求めて
第9章 昔のように
「ずっと……彩羽ちゃんに会いたいと思っていたんだよ……会って……謝りたかった……娘のように思っていた彩羽ちゃんを……傷つけてしまった。傷つけておきながら……」
「父さん!あまり話さない方が良い。話したいことがあれば違う日にしよう!!」
「そうだぞ!目を覚ましたばかりだ!無理をするな!!」
苦しそうに話を続けるおじ様の言葉を雅也と父が止めた。
それでも何かを話そうとするおじ様に私は言う。
「雅也の言う通りですよ。きっと話したい事が山ほどあるので夜通しの話になると思います。ですから、おじ様が元気になった時にゆっくり話をしましょう。私、お酒も飲める歳になったからお酒を飲みながらどうですか?」
そう伝えてもおじ様は頭を横に振って言葉を続けようとする。
どうにか話をするのをやめさせようとしていると、おば様が間に入り話を聞いてほしいと私と父に頭を下げた。
おば様がそう言うのならと椅子に座っておじ様の手を両手で包んで話を聞く事にした。
「話を……聞いてくれて、ありがとう。……彩羽ちゃん……本当に申し訳なかった……キミを傷つけてしまって本当に申し訳なかった……」
おじ様は雅也が私にした事を謝ってくれた。
だけどそれは、おじ様が謝ることじゃない。