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光を求めて
第10章 本当の気持ち
頬に触れている手が離れようとした時、お店の扉が開いて清香姉さんが入ってきてわざとらしく言葉にする。

「もう!そんな事するなら鍵をかけててよ!ゲンさんの馬鹿!!」

「何だ?どうした?」

「ゲンさんが彩羽ちゃんの頬に手を当てて超親密なのよ~。絶対そのままキスするパターンね」

「えっ??なになに??俺たちお邪魔虫??雰囲気壊しちゃった?」

清香姉さんのあとから続く常連客はお邪魔虫?と言いながら悪びれもせずにお店に入ってくる。

「ゲンさんが彩羽ちゃんをねぇ~だからあんなに過保護だったんだ」

「俺たちが手を出さないように威嚇してたってわけか。ゲンさんも若いね~~」

みんなニヤニヤしながらゲンさんをおちょくり、この人たちが集まればゲンさんもいじられ役になるのだから面白い。

「彩羽ちゃん。本当にゲンさんでいいの?お父さんと同じ年ぐらいでしょ?もう立つものも立たないゲンさより元気な俺にしない?彩羽ちゃんの事満足させられるよ」

相変わらずの下ネタを話してくる高橋さんに苦笑いしかない。
そしてそんなことを言う高橋さんにゲンさんが黙っているわけもなかった。

「出禁にされたいか?高橋~~~!!!」

ドスの聞いたゲンさんの声に一瞬にして静まり返るのもお約束。
こうなることが分かっていても、私を使ってゲンさんをおちょくるのは、ゲンさんを好きだから。
何があっても受け入れてくれるとみんな知っているし信じている。


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