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光を求めて
第10章 本当の気持ち

「良い顔だ!そのままで良い。お前は今のままで良い女だ。俺が保証する!」

だから頑張れと、聞こえた気がした。
それから清香姉さんたちとの笑顔の絶えない飲み会は続き、まだまだ一緒にいたかったけど雅也に会いたくて抜け出した。
時計は21時を回っているけど雅也からの返事はまだなく、早く会いたいけど仕事なら無理は言えない。
家に帰り、明かりが灯っていない部屋はやっぱり寂しい。
それでもずっとひとりだった頃に比べれば、その時のような寂しさは感じなかった。
私はひとりじゃない。
ゲンさんもいるし、清香姉さんもいる。
そして雅也が傍にいてくれると思うと自然と笑みがこぼれてくる。

「早く、雅也に会いたいなっ」

浮かれている私は鼻歌を歌いながら冷蔵庫からペットボトルを取り出して酔った身体に流し込んでいく。
冷蔵庫で冷えた水は熱を発している身体に染み渡って気持ちが良い。
そんなことでさえ素敵に思えるのは私が幸せだから。
こんなにも幸せを感じるのは、やっぱり雅也と一緒にいたあの時以来で、私の幸せは雅也と一緒にいることなんど実感する。

「早く帰ってこないかな……電話してもいいかな?」

そう思いながらソファーの横を歩いていると、テーブルの上に置いてある紙が目に入った。
何気なく取った紙の上に綴られた言葉を目で追いながら、身体の力が全て抜けたかのようにソファーに座り込んでいた。


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