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第11章 幸せになりたくて

顔を上げた田所さんは軽くキスをして私をいたわり、枕元にあるゴムに手を伸ばすと、大きくなっている肉棒に被せて両足を割り開く。
濡れ光っている場所にあてがうと、何も言わずに一気に私の中に入ってくる。

「アッ……ンアアアアッ」

押し広げながら入ってくる瞬間が気持ち良くて、自然と手が田所さんの腕に伸びて握りしめていた。
そんな私に優しくキスをしてくれる。
舌を絡ませ何度も何度も角度を変えながら、そのたびに田所さんのモノを締めつけているのが分かる程に感じていた。

「やばいな……直ぐにでもイキそうだよ……すぐにイッたらごめんな」

お茶目に笑いながら腰を動かし始めた。
だけど私も今日はイケそうな気がする。
SEXでは一度もイクことがなく演技でしかなかった快楽を今度こそはと身体が期待する。
初めはゆっくりだった動きも私の嬌声と共に変わり、私を気持ちよくさせようとしているのが伝わった。
ただ寂しさを紛らわせるだけのSEXじゃない。
お互いがお互いに必要だと、愛していると思わせるSEXがこんなにも気持ちがいいんだと初めて知った。
こんなSEXを知ったら、他の男では満足できないぐらいに私の身体は初めて感じた。