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光を求めて
第13章 生きているこそが
「それに、お前は簡単に人を信用しすぎる。優しくされると必要とされてると思うんだろうな。けどな。SEXをしてくれる男が優しい男じゃない。本当に優しい男はな。しっかりと叱ってくれる男だ。それは覚えておけよ。」
「それはゲンさんみたいに?」
しっかりと叱ってくれると聞いて、一番最初に浮かんだのはゲンさんだった。
「そうだな。俺はお前の事を娘としか思わないが……こんな風にちゃんと叱ってくれる人なら安心だな。甘やかすだけが愛じゃない。それを忘れるなよ」
「うん、覚えておくよ」
ゲンさんはいつだって正しい答えを教えてくれる。
あの時から両親の愛情を全て疑い、全てを拒絶してきた。
その反動から優しくされると依存してしまう……
「そういえば、私をここにつれてきた人って常連さん?」
「んっ?優(ゆう)か?数ヶ月前から顔を出す様になった客だな。お前が来なくなってから来るようになった客だな」
だったら知らなくて当然だった。
今度会ったらお礼を言っておけと言われ、次に会ったのはちょうど1か月後の事だった。