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光を求めて
第15章 友達
「ていうか、ゲンさん色々と喋りすぎ!私のプライベートべらべら喋らないでよ!!」
そう言えばと思い出して抗議すると、何の事だととぼけた顔をして取り入ってはくれない。
ゲンさんに限って私が不利になるような話はしないと思うけど、変な事を言わないように釘を刺す必要があると感じた。
「何?お前、俺にプライベート知られるとまずいわけ?」
「えっ??あ~~そういうわけでは……」
ぎろりと睨まれて慌てて否定した。
だけど、私のアタフタとする姿を見てフッと笑う仕草がたまらない。
こんな風に笑う人が悪い人のはずがない。
飾らない言葉に飾らない態度。
今までにいないタイプに戸惑いはしても、この私に見せる笑顔は本物だと思いたい。
ゲンさんも認めた人だからきっと大丈夫。
映画を見に行くことに反対をしないということはそう言う事だと解釈した。
「明日の映画、楽しみです」
優さんと一緒に行くという言葉を飲み込んで伝えると、優さんはふわりと優しい笑顔を見せてくれた。
私はこの笑顔が好きで、ずっと私に向けていて欲しい。
そう願わずにはいられない。