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光を求めて
第15章 友達

「そんなに見に行きたかったのか?」

呆れる優さんに何度も何度も頷いて、行きたかったアピールをする。
本当は映画より優さんと出かけるほうが嬉しいんだけど、その言葉を飲み込んで明日の映画が楽しみだと口にする。

「本当にお前といると飽きないわ。この俺をこんない笑わせるのはお前ぐらいだぞ?」

呆れながら言われても、その一言は私にとっては誉め言葉としか受け取れない。

「よかったな。一緒に映画を見に行ってくれる友達ができて」

「だねっ」

ゲンさんの友達の一言に寂しさを感じたけど、これも新たな一歩だと思うと顔が綻ぶ。

「でも何だったけ?あの時一緒にいた女……あれから良い付き合いしてるんだろう?」

「そうですね。あれ以来仲良くしてもらってます」

彼女の家に泊まりに行った事を告げると、良い事だと褒めてくれた。
だけど、優さんの事を話したとは言えない。
その時に、優さんへの恋心を自覚したとは口が裂けても言えなかった。


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