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光を求めて
第16章 初デート
明日は11時に駅で待ち合わせをして、先にランチをして映画館に行くことになった。
寝過ごさないためにも終電より少し早く帰ることにして店を出ようとすると、ゲンさんが近づいてきて髪の毛をガシガシとされた。

「明日は楽しんでこい!優は良い奴だ。今までの男とは違う!俺が保証するよ」

私の気持ちに気がついているような口ぶりに驚いていると、バレバレだ!と笑う。
だけど分かっていて言ってくれるということは、優さんは大丈夫だと背中を押してくれたことになる。
以前、ゲンさんは言ってくれた。

――これからは俺がお前に相応しい男を探してやる。

その言葉があるから、今のゲンさんの言葉はうれしかった。

「案外近いところにいるもんだな。とりあえず楽しんで来い!!」

背中をバンバンと叩いて送り出してくれた。
痛くて少し涙が滲むけど、エールだと感じると頬が緩み自然と笑顔になる。
ゲンさんの言う通り、ゲンさんが認めてくれる男が簡単に見つかるのかと思ったけど、意外と近くにいたことに驚き、そして今までできなかった普通の恋愛ができることに私は悦びいっぱいになっていた。


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