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光を求めて
第17章 恋愛初心者
呼び止められても振り返ることはしなかった。
徐々に早まる足に、後ろから呼び止める声は段々と小さくなる。
駅に到着すると家に向かう方面の電車が到着したばかりでそれに乗り込んで家まで帰った。
何度も何度もLINEの音が鳴り、電話もかかってきたけど見ることなく電源を落として机の上に放りだし、ソファーの上に身体を沈めた。
今日は色々ありすぎたのか、身体を横にすると眠気が襲ってくる。
瞼を閉じるとそのまま夢の中に引きずりこまれように落ちていく……
眠ったか眠らないかの狭間でウロウロしていると部屋のチャイムが鳴った。
時計を見ると0時を回った頃でスルーすることに決めた。
だけどチャイムは等間隔で鳴り続け、最後には連打をされドアをゴンと蹴られる音まで響いていた。
さすがに近所迷惑だと思い、スマホを握りしめたまま玄関のドアに近づき、そして覗き穴から覗いた。


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