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光を求めて
第18章 好きなのに
「さっさと開けろ!!」
もう一度鳴り響くドカッと言う大きな音に慌てて鍵を回してドアを開けると、不機嫌な優さんが立っていた。
「いるならさっさと開けろよ。近所迷惑だろうが」
それはあなたです!と言いたいけど、今の優さんに何を言っても無駄だと感じ口を閉ざした。
「上がるぞ!」
黙り込んでいる私に一言声をかけると、ズカズカとリビングに足を踏み入れ勝手にソファーに座ってふんぞり返る。
その姿は横柄で、先程の想いと相重なって嫌な気持ちになった。
「優さん」
「ああっ??」
「あっ、いえ……何でもないです」
威嚇されれば言葉を失う。
どうしたらいいのか分からず立ち尽くしていると、机の上に置いているスマホを投げてきたのでそれを落とさずに受け取った。
「あいつらに無事に家にいるって連絡してやれ」
優さんの言葉の意味が分からず顔をあげると、優さんは呆れたように溜息をつく。
「電源切りやがって、まったく……一緒にいたふたり、すんげ~心配してたぞ。友達心配させんじゃね~よ」
「あっ」