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光を求めて
第2章 もう一度信じたくて
私以外に女がいた。
いや……そもそも私は允くんの彼女でもなかった。
ただの居候……
ただのセフレ……
いつも一緒にいて、優しくされていたから勘違いしているだけだった。
私の戻る場所はここじゃない、私のいるべき場所じゃないと突きつけられた瞬間だった。
寄り添いながら歩いて行くふたりの姿がぼやけはじめて慌てて涙を拭った。
もうここにはいられないと思い、荷物を取りに部屋に入るとベッドの上は乱れて床にはティッシュが散らばっていた。
コンドームの入れ物が3つも落ちていて、分かっていた事だけにショックだった。
允くんに買ってもらった洋服と下着を袋に詰め、手紙と合鍵を置いて部屋をでた。
出たのはいいけれど、これから私はどうすればいいのか。
家にも帰れないし、行くところもない。
允くんたちに会う前の様に駅前で一緒にいてくれる男を探すのも昨日の今日で怖かった。
それでも昼間は公園で時間をつぶし、夜になると公園を出て繁華街をブラブラする。
数人に声をかけられてもいつものように簡単について行けない。
また拘束されたら?
また無理やり口の中に入れられたら?
今度はもっとひどい事をされるかもしれないと思うと、いつものように着いて行くことができなかった。


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