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光を求めて
第19章 彼の想い
「全てを捨てて彩羽を奪いに行こうと……だからここに来た。彩羽が僕の事を今でも思っているのなら何もかも捨てて彩羽を奪おうと……」
雅也はそっと私の頬に両手を添えた。
真っ直ぐに見つめられる瞳に私が映る。
揺らぎながらも真っ直ぐに私を見る瞳に、迷いはない気がする。
「彩羽……愛しているんだ。傷つけてばかりだったけど、一日も忘れたことはない」
雅也の言葉が胸に響く。
そして暖かな何かが広がっていく。
「もう二度と離さない。誰に邪魔をされようと今度こそ離さない。だからお願いだ。」
雅也が私に懇願する。
昔と変わらない愛情で……
「僕と結婚してほしい」
その一言で、辛かったこと悲しかったこと、恨んだこと、その全てが流されていった。
それと一緒に、優さんへの愛情も流れて消えた……