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光を求めて
第20章 私の未来
「なに?また来てるの?この不良娘」
ドアを開けて入ってきた清香姉さんが私を見るなり呆れた顔をする。
その態度に嫌な顔をすると、私が持っているグラスを取り上げて一口飲んだ。
「まぁ、ウーロン茶なら許すか」
アルコールが入っていない事を確認すると、やっと落ち着いて座ってくれた。
「俺が彩羽にアルコール出すと思うか?」
「思わないけどさ、こんな時間にいるんだもん。気になるじゃないの」
「ここだから良いんだよ。他の店だったら俺だって行かせないさ」
この会話もいつもの事で笑うしかない。
私の事を心配してくれるのはありがたいけど、過保護に輪をかけて過保護になったもんだから正直面倒。
だけど、ここだったら私も安心だから来てしまうのは居心地が良いから。
文句を言いながらも受け入れてくれるから今でも足を運んでしまう。
「それより、清香は俺より過保護になってないか?」
「そりゃあなるわよ。私の大事な妹みたいなもんなんだし、心配しない方がおかしいでしょう!」
「清香姉さん」
大事な妹だと言われ嬉しくて泣きつくと、よしよしと頭を撫でてくれる。
「もうあまり無茶しないでよ。ゲンさんの店だって言っても夜の店なんだから。帰りは誰かに送ってもらうのよ」
「うん。そうするっ」
清香姉さんの豊満な胸で慰められていると、いつもの常連客がぞろぞろとやってくる。