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光を求めて
第22章 光に向かって
「それは伝わっていた。お前が私に認められようと一生懸命頑張っているのは痛い程伝わっていた。それ以上に私に好かれようと頑張っていたのも分かっていた。それでも、目を背ける事しかできなかった。自分の弱さから逃げるためだけに、自分の罪から逃れるためだけに、この世で一番大切なお前から目を反らしたんだ。私は酷い父親だ。自分の身を、心を守るためだけにお前を犠牲にしたんだからな。そんな私の前から逃げ出すのも無理はない、逃げ出して当然なんだ。それだけの事を私はしてしまったんだからな」

父の想いが辛すぎて、かける言葉がなかった。
それでも、私が頑張って父に好かれようと努力していたのが伝わっていた事だけが救いだと思えた。

「……それでも私の可愛い娘に違いはない」

父は目の前に座り込み、両手で私の手を握りしめた。
以前は振り払ってしまった手。
だけど、父の想いを知ってしまった今は振りほどくこが出来なかった。


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