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光を求めて
第3章 ゲンさんとの出逢い
「なわけないだろう?どうみたって中学生だろうが」
「馬鹿にしないで!!これでも高校1年の16歳なんだから」
「そうか、16歳か」
中学生だと言われ、カッとなってホントの事を言ってしまった。
悔しくて唇を噛みしめていると、頭に手が乗ってポンポンと叩かれた。
「トレイは店内しかないんだ。俺の娘ってことにしておくか」
男は一人納得して店のドアを開け、それと同時に集中する視線にドキドキした。
「ゲンさんのこれ?」
「わぁ~ゲンさんが若い子連れ込んでる~~」
「やらし~~」
最初に私を犯すかもしれないと思っていた男たちは楽しそうに笑う。
「あほかっ。俺の娘だよ。夏休みだから遊びに来てんだ。ちょっかい出すなよ」
笑いながら私の腕を引っ張ってトイレの場所を教えてくれた。
少しして戻ると、カウンターに座っている人から手招きされ少し高めの椅子を進められて座ることにした。
「ゲンさんにこんな大きな子がいるって知らなかったよ」
「そうか?まぁ、10年以上前に離婚して母親の方に引き取られたからな。普段は気楽な独身男だよ」
男は……ゲンさんは私の前にオレンジジュースを置き、それを口に一気に飲み干した。