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光を求めて
第3章 ゲンさんとの出逢い
薄暗い店内の中、楽しそうに会話をする大人たち。
男はカウンターの中にいて、ここがバーと言うお酒を飲む場所だと気がついた。
少しの間店内を眺めていると、椅子に座っている男と目があい急いでドアを閉めた。
だけど気がつかれたのは間違いなく、男が渋い顔でやってきた。

「顔出すなって言っただろう」

「あっ、えっと……そのっ……トイレにっ」

咄嗟にごまかすと、男はあ~といいながら考えこんだ。

「そういえば、名前聞いてなかったな」

腕を組み顎に手をあてて考えこんでいた男は、思い出したかのように聞いた。

「……いろは」

「はっ?いろは?どういう字を書くんだ?」

何か怒らせる事を言ってしまったのか、眉間に皺を寄せた。

「彩りの羽って書いて彩羽」

「……そうか、彩羽か。珍しい名前だな。で?年は?」

「年は……二十歳」

未成年だとばれないようにごまかすと、こめかみをピクピクと震わす。


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