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光を求めて
第4章 自業自得

「ど~も。こんばんはっ」

ゲンさんと楽しく会話をしていると、要注意人物が話に割って入ってきた。

「ど~も。こんばんはっ」

同じ言葉を返し頬杖をついたまま興味がない素振りをみせる。

「何度かひとりでこの店に入るの見たんだけど、一緒に飲める?」

にっこりと、かわいらしい笑顔を私に向ける。
騙されそうな甘いマスクに、若い頃だったらホイホイとついて行っていたと思う。

「ごめんなさい。今日は人と待ち合わせなの」

「じゃあ、それまでだったら?」

「う~ん……他の男と一緒のところ見られると機嫌悪くなっちゃうしなぁ~」

「てことは、男なんだ。キミみたいなきれいな子と一緒に飲めるなんて、その男は羨ましいな」

許可もしていないのに、話しているうちにハイスツールを引いて座った。
こんな風に声をかけて相手の懐に入るのが得意なんだろう。
それは童顔で甘いマスクのせいもあるけど、話し方が自然で警戒心を解かされてしまう。
危険人物だと分かっていても受け入れてしまいそうになる。

「本当にごめんなさい。彼、嫉妬深いから」

「そうなんだ。でもお姉さんきれいだから良く声かけられるでしょう?」

「そんな事ないですよ」

「うっそだぁ~……だってさっ」

彼は私に近づき耳元で囁いた。


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