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微睡みの中で
第2章 部屋
「莉奈、髪食ってる」


「ええ?とって」


莉奈の手は泡まみれだったので、顔だけこちらに向けられた。
俺は手を拭いて髪の毛を取った。


「ありがと」


にこりと笑うその口元に、キスをしたいと思った。


莉奈のこの…丁度いい厚さの唇が好きだった。
笑った時の形もすごい綺麗だし…。

柔らかいんだ、とても。


目線を皿に戻そうとした時、半ば強引に莉奈の唇にキスをした。


「…んっ!?」


手を滑らせてシンクに皿がゴトンと落ちる。


水は勢いよく出たまま。


唇を割って莉奈の舌に絡む。


ちゅく、ちゅく。


「ん…、は…っ」


唇を離すと、莉奈は伏せていた目を開いて俺の目を見た。
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