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微睡みの中で
第2章 部屋
「うまそうじゃん」


「私が作るものは全部美味しいの!…ってのは冗談で…口に合うといいんだけど」


「っはは、なんだよそれ」


でも本当に莉奈の手料理は美味かった。


この調子で俺に弁当作ってくれないかな。


とかいってみたりしてー。


普通にいい女なのに、なんで俺みたいのを好きなのか謎。


特にいいところってないような気がするけどな…何するのもなあなあだし。


洗い物を手伝いながら、莉奈に聞いてみた。


「莉奈って俺のどこがいいわけ?」


「顔」


「即答かよ」


「悪い?これでも中学の時から片想いだから。私のこと知らなかったと思うけど!」


「可愛かったから名前と顔は知ってたよ」


「聡も顔じゃん!」


「悪い?」


真似すると莉奈があははっと笑った。


莉奈の横顔は綺麗で、茶色い髪が1本だけ唇にくっついていた。
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