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微睡みの中で
第2章 部屋
きっと莉奈はいまの状況になることも覚悟して言ったはずだ。


ここまで苦しい思いをさせていた。


俺は嘘をついてまで莉奈へ好きだとは言えなかった。


「ごめん大丈夫…泣いてごめんね」


「お前が謝ることじゃねえよ、俺がお前の気持ちに応えられなくて」


「もうやめよ、どっちが悪いとかそういうの…聡は聡なりにがんばってみてたんでしょ、その結果がこれなんだもん。仕方ないよ…」


「……」


「やっぱり、言わなければよかったのかな…好きとかって…今日も私から誘ったのに…ごめん」


すこし気を落ち着かせた莉奈は立ち上がって、俺に背を向けた。


今日はもう帰ってとでも言うように、頑なに俺に背中だけを見せ、顔を見せようとはしなかった。


「……ごめんな」


俺はそれだけしか言えないまま、持ってきた荷物をもって、莉奈の家を出た。


帰りながらものすごい罪悪感に陥った。


…くそ、なんでなんだろう。


いや、もう遅い。俺は率直な気持ちを言った。


家に着くと沈んだ気持ちで扉を開け、あまり物音を立てないように自分の部屋へ向かう。


トイレに出てきた瑞貴と顔を合わせると、「なぜ家にいるんだ」と疑問そうな顔をしていたが、何も聞いては来なかった。
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