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微睡みの中で
第7章 戸惑い
夏休みを終えて、新学期を迎えた。
まだ、私の頭の中のほとんどが、聡のことでいっぱい。
だけど、もう合わせる顔がなくて。
学校に行く時間もずらして、校内でも会わないようにして。
翔馬達との接触もなるべく避けていた。
絶対に聡の事を聞かれるから、徹底的に。
目すら合わせないようにして、声をかけられても聞こえないふりをして…。
こうして過ごしていると、私は聡が居ないと、何も糧にならないのが分かった。
馬鹿みたいに聡のこと追いかけていたんだって痛感した。
友達と話しても上の空。
ご飯も美味しくない。
学校に居ても楽しくない。
苦しい。息苦しい。
ああ、ダメ、また泣きそうになってしまう。
そんな毎日を淡々と送っていた。