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密室脱出 ~あなたは脱出できますか?~
第3章 Q 03 「ノートの値段」


「みおを置いてくわけないだろ!?」
 奏汰が声を荒げた。
「必ず戻ってくるから。少しだけ、我慢していてくれ……」
 言いながら拓也が美織の手首に輪を巻くと、鍵が開くガチャという音。
「すぐ戻ってくるからなっ」
 奏汰が駆け出してドアを開ける。それに続き、二人も部屋に入って行った。
 ドアは自然に閉まり、鍵が掛かる。
「あった!」
 テーブルの上の封筒を、奏汰がすぐに開ける。ここにも、Qというシール。


Q 03 ノートの値段
「4人で備品の買い出しに行った。
全部違う値段だけど、合計で一万円ピッタリなんだぁ。と、梨沙。
みんな1000円以上したんだね。と、美織。
オレが買ったファイルは、ノートの2倍もするのか。と、奏汰
コピー用紙は2500円で、僕の買ったチョークと1000円違いか。と拓也。
ノートの値段はいくらだったか。
それが金庫の暗唱番号。チャンスは一度だけ」


「何だよ、これ……」
「計算? 推理?」
 奏汰と梨沙が顔を見合わせる。
「両方だな……」
 拓也の言葉に、三人は暫く無言になった。
 



 四章へつづく





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