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密室脱出 ~あなたは脱出できますか?~
第7章  Q 07「夜の闇に答えはある」


 (前回の問い)
Q 06 近道は迷い道
「迷宮を抜けろ。ここは、黒の駅。目的地は、白の駅」


 立ち上がった美織が、黄色い花があるドアを指差す。奏汰もすぐに立ち上がり、そのドアを開ける。
「部屋はおんなじだけど、置いてあるものが全然違うぞ!」
 美織も後を追って、次の部屋へ入った。
 正面のドアの横の台には、箱に入ったマッチ。右にはライター。左はロウソク。
「合ってたかも……」
「何だよ、みお。教えろよ」
「しりとり……」
 それを聞いた奏汰が、首を捻る。
「最初が、くろいえき、だったでしょう? だから、次は、き。きいろ、の花を選んだから、次は、ろ」
「あるじゃん、ロウソク!」
「うん」
 美織が背負っていた袋から筆記用具を出す。
「一応、メモしておいた方がいいよね」
 メモ帳に、きいろ、ロウソク、と書いておく。
 それを見てから、奏汰はロウソクのあったドアを開けた。
「これは、オレには……。でも、口紅だけは分かる」
 男の奏汰には縁のないものばかり。
 正面には頬に使うチーク。左にはファンデーション。右には口紅がある。
「くちべに」
 メモを取りながら進んだ。
 次の部屋にあったのは、パズルのピースのようなもの。
「これ……。あっ、日本地図」
 美織は正面の千葉県の形をしたピースを手に、奏汰を見る。
「これは、愛知だろ。次は、に、だよな? あっ、コレ新潟かあ。佐渡島がないと、何か淋しいなあ。次は左!」
 ドアを開けると、今度はテレビで見るようなフリップ写真。
「世界遺産か……。コレはマチュピチュだろ。右のは、万里の長城。アレは?」
 奏汰が左の写真を指差す。
「ヴィクトリアの滝」
「すげえ、みお。でも、た、だろう? たき、でいいんだよな?」
「多分……」
 それを信じて、二人は先へ進む。
 次は右に、キツツキの写真。その次は左にキツネの置物。次の部屋はぬいぐるみで、猿、犬、猫があり、迷わず、ねこ、のある右。ビー玉、けん玉、コマ、は勿論右のコマ。
「あった……」
 次の部屋にはフリップ写真で土俵、行司、まわしがあったが、まわしのあるドアは白い。
「まわし、しろのえきって事か」
 奏汰が白いドアを開けると、そこは教室のような部屋だった。


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