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密室脱出 ~あなたは脱出できますか?~
第12章  Q 12「脱出への扉」


「まずは、解こう」
 拓也の声にみんな頷いたが、暫く黙って問題を見つめるだけ。
「意味が分かんないよぉ……」
 梨沙が嘆いたが、みんな同じ思いだった。
「43=10。13=24。16=41。20=?」
 拓也はゆっくり声に出して読んでみたが、これだけで、ヒントは何も無い。
「答えが、一桁なのは確かよね……」
 美織が呟くと、梨沙が立ち上がる。
「美織、何か分かったの?」
 梨沙と奏汰にも見つめられ、美織は首を振った。
「ただ……。ドアの数字が、全部一桁だから……」
「美織。それだけでも立派なヒントだよ」
 拓也に言われ、美織は軽く頷く。
「正しいドアを開ければ、取り敢えず、脱出成功なんだろ? 頑張ろうぜ」
 珍しく乗り気な奏汰の言葉に、全員で頷いた。



 十三章へつづく


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