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ひと月半の恋人
第2章 恋人

「っ……ん、ぅ……ふ……ぅん」

 ゆうちゃんより薄い唇が、私の唇をはさんで、熱い舌が舌と触れ合って、絡められて、吸われる。
 雷の音と、自分の息遣いだけが聞こえる。
 ……どうして?
 私達、どうして、キスしてるの?
 急に酔っ払ったみたいに、頭がくらくらする。
 たかちゃんとは、ふざけてじゃれ合ったりしてるけど……こんなの、知らない。
 
「っは……ぁ……ふ、」
「クソっ……」

 息を弾ませてると、たかちゃんが言った。

「……ごめん、帰る。離れろ、里緒」
「え。やだっ」

 反射的に口からその言葉が出て、自分で自分にびっくりした。
 たかちゃんも、戸惑った顔になった。

「嫌って、お前」
「雨、すごく降ってるよ?雷も、まだっ」

 それに。
 久し振りのキスで、あたしは自分の寂しさに、気がついてしまった。
 傍に居て欲しい。ぎゅっとして欲しい。頭を撫でて、キスして欲しい。
 このまま、抱き締めてて欲しい。もっと……
 ……もっと、何?
 この人は、ゆうちゃんじゃ無いのに。
 
「お前なあ……女だろー?」
「女だよ」

 たかちゃんは危うい空気をはぐらかすみたいに、呆れた声を出した。

「心構えが、なってねぇなあ。女なら、警戒心ってもんを持てよなあ」
「女だもん……女だから、」

 ……もっと。

「……もっと、して欲しい……」
「なっ」
「怖いの……寂しいの……ね、もう一回、キスして……」
「阿呆……キスじゃ済まねぇかも知れないぞ」
「……いい、よ……?」

 だって、ゆうちゃんは、今ここに居てくれないから。
 あたしは伸び上がって、自分からたかちゃんにキスをした。
 
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