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あなたからは逃げられない
第9章 ありえないプレゼント…




部屋のドアにあるプレートには"Premium Suite Room"と書かれていた。所謂スイートルームだ。

重厚な扉を開けて目の前に広がったのは大きなリビングルームだった。
高級そうな家具が備え付けられておりこんな部屋は初めて見た。

「す、すごいっ…」

「クリスマスだから特別に。」


龍輝さんは私の手を引きベッドに座らせた。
そして彼が次に渡してきたものは小さな箱に入ったものだった。



「付き合ったばかりで…まだお試しなのにも関わらずこんな物重いと思うけど…

いずれは結婚して欲しい。」


え?いきなりプロポーズ…?
龍輝さんのぶっ飛び具合にはついていけなくなりそう...

まだ付き合って1ヶ月も経っていない。
私たちの中ではお試し期間中なのにも関わらずこんなもの...



「龍輝さん…」

「これ気に入らない?ダイヤ小さかったか?」


いや、そうじゃない。
むしろこんなもの私がもらっていいのか混乱している状況なのに…


私は首を横に振る。
見てもわかるほどそのダイヤは大きく光り輝いている。

気に入らないわけがない。
でも私はこれをもらっていいのだろうか。



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