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あなたからは逃げられない
第3章 それは私のすること



「あの…っ!その、っえっと...」

どう答えていいか分からなくてどもっていたんだと思う。
すると龍輝さんはプッと笑い私の頭にキスをしたんだろう。


「ごめん。意地悪しすぎたな。
セックスしないのとか考えたんだろうけどまだ葉月の気持ちが俺にないのにやっちゃったら、それは同意したとは言えないからな。お前の気持ちがハッキリした1ヶ月にするかもな。」


龍輝さんにはバレていた。はっきりと言われると恥ずかしかった。けどそれ以上に私の気持ちを大切にしてくれていることが嬉しかった。


本当に好きな人に捧げたい。それが私の想いだった。
それを理解してくれている龍輝さん。


「心配するな。本当に襲ったりしないから。
葉月ももう寝ろ。明日朝飯頼んだからな。」

龍輝さんはまたおやすみと言ってくれた。


「おやすみなさい。」

私も龍輝さんにそう言うと腕の力がさらに強くなり、彼から離れて寝ることは許されないみたいだった。


でもその締めつけが気持ちよくて耳元で聞こえる彼の寝息が、私のいい睡眠導入剤になったみたいで私はいつの間にか意識を手放していた。

夜中トイレに行きたくなって起きても彼の手は私のお腹にあった為起こさないように気をつけてトイレに向かった。


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