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あなたからは逃げられない
第1章 あなたとの出会い




コンコン...

部屋をノックする音がしたから、はい。と返事をするとガラッとドアが開く。

「悪いが君外してくれるか?」


入ってきた長身のイケメンが看護師に向かって言い放った。

分かりました。と看護師もそそくさと居なくなる。
私はこの男の人と2人になってどうしていいか分からずに布団を頭まで被る。


「ちょっといいか?」

私の隣の椅子に座ったのが分かる。確実に私に言っているのだろう。

布団をめくり顔を少しだけ出すとこちらを見ているイケメンと目が合った。


「あの、私がお支払いする金額を教えてもらえませんか?」


私の言葉に?を浮かべたスーツの男...

え?私何か間違えたこと言った?
だって車の修理代だってあるはず。

小鳥遊グループの娘だからって払える額はそんなにない。

親には連絡したくないから今ある貯金で支払うしかない…

「君に払ってもらうものなんてない。
むしろこちらが払わないといけない。

大事な娘さんを傷付けて俺はもう終わりかもな…」



はい!終了ーーー
私は数日後に実家に連れ戻されてしまうでしょう。

それくらい親にはバレたくなかったことなのだ。



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