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若様の性長日記!
第1章 大学を卒業した後
嬉しくない歴史だ…。

がっくり肩が下がる。

「それなりに歴史もあるし、仕事も昔からのものだ。ただの風俗店と一緒にされては、困るなぁ」

笑顔ながらも、眼が笑っていない。

つまりそれだけ重い歴史があるということか。

社会の闇…特に性欲は人間の三大欲求の一つ。

それを満たす会社を、何百年も続けてくるにはそれなりの覚悟が必要なんだろう。

オレは深く息を吐いた。

「プライベートの相手って…その、夜の相手の他にどんな意味があるんだよ?」

「う~ん、そうだね…。軽いものでは食事の相手。一人じゃ味気ないって言う人はかなりいるしね」

あっ、そのくらいか。

「後はパーティーのパートナーもあるな。買い物の付き添いもあるし、旅行の相手ってのもある」

なるほど。

一人で過ごしたくない人の相手役か。

そこら辺なら理解できる…が。

「まあ夜の相手の希望者の方が圧倒的に多いけどね。アハハ」

…それが問題だ。

「そういうのってさ、素直に風俗店に行けばいいんじゃね?」

「分かってないね、お前は」

ふと真剣な顔で、親父は声を潜めた。

「それなりに社会的地位がある人や、顔が売れている人が堂々と行けると思うかい?」

「それは…」

行けない、だろうな。

「だからウチは名目上は『プライベートの相手』と言っているんだ。表立って『夜のお相手』を派遣しているとは言えないだろう?」

一理あるので、思わず黙ってしまう。

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