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第3章 嫉妬

同窓会の話は本当だった。

最後まで疑っていた自分が恥ずかしかった。

（やっぱり、恵理子は簡単に私を裏切るような真似はしないんだ。この前はあり得ない状況での出来事だったから、恵理子もどうしようもなかったのだ）

そう自分に言い聞かせた。

私は恵理子を・・妻を見直したのだった。





会社では佐伯は既に大沢絵梨花と公認の仲だった。

男性社員からは羨ましがられ、妬まれていたが、当の本人はどこ吹く風だった。

まだ24歳の彼女はモデルかと見紛う程に抜群のプロポーションを誇り、その美貌とともに社内の注目の的だった。

そんな大沢絵梨花と比べれば、さすがに恵理子が見劣りするのも仕方のない事だった。

果たして、佐伯がこれからどう動くのか・・？

恵理子とはあの一夜限りで終わりなのか・・？

これからは大沢絵梨花一筋でいくのか・・？

あらゆる思いが頭を過った。


せっかく愛する妻を人身御供として差し出したのにこのまま恵理子が佐伯の脳裏から忘れられていくのは悔し過ぎた。

これから変貌を遂げていく妻を見届けるつもりだったのにこのままでは私の決死の覚悟が無駄になってしまう。

恵理子もあの時だけの慰み者となっては、いたたまれない筈だ。

そこで、私はもう一度、良からぬ計画を企てたのだった。

自分の為に・・いや、恵理子の為にも・・