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少女は愛を歌う
第8章 病院の息子の脅迫
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坂本父「………お前も俺を拒むのか…」
父はゆっくりと立ち上がり、聖羅の元へ歩き出す。
すると、父は聖羅に殴りかかろうとした。
『……っ』
反射的に目を瞑る。
しかし、聖羅には痛みを感じなかった。
目を開けると…。
『…拓人…!』
坂本父「何故ここに居る、拓人…俺は2人で話をしたいって言ったのだが」
坂本「怪しかったものですから…。彼女を危険な目に合わせないでください…。」
拓人が聖羅を抱き寄せた。
坂本父「ふん、所詮 御影家はそんな程度か…、お前も可哀想だな…違う、」
坂本「父さん!」
父の言葉を遮って名を呼んだ。
坂本「もう遅いですし、彼女は俺が責任持って送ります。」
坂本父「勝手にしろ」
父は飽きたように出て行った。
2人だけが取り残されると拓人が口を開く。
坂本「悪かった…、父は母が亡くなってからおかしくなってしまったんだ」
『大丈夫だよ…その、ありがとう助けてくれて』
坂本「別にお前の為じゃねぇ…勘違いするな」
『でも、私にとっては助けてもらったのと同じだから…ありがとう』
聖羅が微笑む。
坂本「………」
拓人はそっぽ向く。
すると手を出し、
坂本「送ってく…暗いから手つかんどけよ…」
『うん、ありがとう』
心なしか 拓人の頰は赤く染まっていた気がした。
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