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ハデな彼に、躾けられた、地味な僕【BL】
第1章 彼と僕 /関係性
「でも時間はかかった。そのせいでオレは余計に待たされた。―思い知らせてやるか」
何を?とは聞けなかった。
聞かなくても、彼の今後の姿が頭に浮かんだからだ。
「さて、待たされた詫びはどう償ってもらおうかな?」
…そして他人事ではなかった。
「ゆっ夕飯は僕が作るよ」
「それだけ?」
「あっ後片付けもする。おフロ掃除もするから…」
「そこら辺はやってもらっても嬉しくないなぁ。やっぱりオレを喜ばせるには…」
彼はニヤッと笑い、僕の耳元でとんでもないことを言った。
「セックス、だろう?」
「っ! がっ学校ではそういうこと、言わないでよ!」
声を潜めながら怒鳴っても、彼は笑うだけ。
「アハハ。顔、真っ赤」
「~~~っ!」
僕は囁かれた耳を、手のひらでゴシゴシ擦った。
誰かに聞かれたらどうするという僕の心配を、彼は笑い飛ばす。
「あっ、夕飯は肉じゃがが良いな。あと塩シャケとあさりの味噌汁」
「わっ分かったよ」
でも僕は何一つ、彼に逆らえない。
それどころか反論することさえ、ままならない。
彼こと新真(しんま)紗神(さがみ)は、そのぐらい強い。
黒い髪に、黒い眼。
どこか野性味のある雰囲気だけど、一言で言えばキレイな人。
容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能。
その上、親戚が何人も政治家になっていて、彼のご両親は世界にいくつも店を持つ企業家。
彼自身もまだ高校二年生なのに、会社の仕事を任せられている。
…それにパソコンを使って、いろいろ遊んで稼いでいる。
お金にも人にも何一つ不自由しない人の側にいるのが、何故か僕。
僕の名前は大祇(たいし)永河(えいが)。
何を?とは聞けなかった。
聞かなくても、彼の今後の姿が頭に浮かんだからだ。
「さて、待たされた詫びはどう償ってもらおうかな?」
…そして他人事ではなかった。
「ゆっ夕飯は僕が作るよ」
「それだけ?」
「あっ後片付けもする。おフロ掃除もするから…」
「そこら辺はやってもらっても嬉しくないなぁ。やっぱりオレを喜ばせるには…」
彼はニヤッと笑い、僕の耳元でとんでもないことを言った。
「セックス、だろう?」
「っ! がっ学校ではそういうこと、言わないでよ!」
声を潜めながら怒鳴っても、彼は笑うだけ。
「アハハ。顔、真っ赤」
「~~~っ!」
僕は囁かれた耳を、手のひらでゴシゴシ擦った。
誰かに聞かれたらどうするという僕の心配を、彼は笑い飛ばす。
「あっ、夕飯は肉じゃがが良いな。あと塩シャケとあさりの味噌汁」
「わっ分かったよ」
でも僕は何一つ、彼に逆らえない。
それどころか反論することさえ、ままならない。
彼こと新真(しんま)紗神(さがみ)は、そのぐらい強い。
黒い髪に、黒い眼。
どこか野性味のある雰囲気だけど、一言で言えばキレイな人。
容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能。
その上、親戚が何人も政治家になっていて、彼のご両親は世界にいくつも店を持つ企業家。
彼自身もまだ高校二年生なのに、会社の仕事を任せられている。
…それにパソコンを使って、いろいろ遊んで稼いでいる。
お金にも人にも何一つ不自由しない人の側にいるのが、何故か僕。
僕の名前は大祇(たいし)永河(えいが)。